管理者挨拶
ごあいさつ
平成28年7月より病院管理者を拝命しております、薄井と申します。
管理者就任以降これまでの幾多の困難を乗り越えることができましたのは、地域住民の皆さまはもちろんのこと職員や関係者の方々の支えがあってのことと、まずは皆さまに心より感謝を申し上げます。
いわゆる団塊の世代が後期高齢者となる2025年には高齢化率が現在の26%から30%にまで上昇すると予想されています。このことを背景に国の施策として地域包括ケアシステムの構築が求められており、当院でも東海村や近隣医療機関、看護および介護支援の関係各位と協力体制を構築していきたいと思っています。
このたび病院の基本理念、基本方針を見直し院内に掲示し職員全員に周知することにいたしました。当院の新しい基本理念は「医療の倫理を守り、安心で安全な質の高い医療を提供し、かかりつけ病院として地域社会に貢献します。」と言うものですが、畢竟(ひっきょう)、地域医療の灯(ともしび)たることだと考えています。
私が医学部に入学して間もなく、ヒポクラテスの誓いという教えを受けました。ヒポクラテスとは紀元前400年ごろ活躍した「医学の父」と呼ばれている偉人です。ヒポクラテスの誓詞とも呼ばれているこの教えは、実はヒポクラテスの言葉ではないという説もあるようですが、医師としてのあるべき姿を述べたものであることには違いありません。この中の私の好きな一文を引用させていただきます。
自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない。
これまで先輩たちが苦労されて築かれた当院の実績と名誉を棄損しないように、また、ますますの当院の発展と地域住民の皆さまの健康増進を目指し、上記の言葉を胸に、職員みな一丸となってこれまで以上の努力を重ねて参る所存です。今後とも関係各位のご理解とご支援、ご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
平成29年4月1日
村立東海病院 管理者 薄井 尊信